生涯現役エンジニアブログ

生涯現役を保つには何が必要か。齢70、自ら実践している筆者が失敗例を交え生涯現役エンジニアの実例を見せ、また新資格制度を提案します。

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不完全な三菱マテリアル爆発火災最終報告書(9)

前回、「次回は防爆壁の設置を求められていることを論じる」と書きました。事故調査委員会から熱交換機の洗浄操作においては、防爆壁の設置をもとめられているのですから。

―― もう40年も以前のことになります。私は日本でも有数の、ある石油化学コンビナートに立地する三菱化学のある事業所において、自社技術開発による石油化学プラントの設計/建設/運転プロジェクトのPM(プロジェクトマネージャー)を仰せつかっていました。プラントの設計が完了して建設許可を本社に伺いでました。

―― プラントの心臓部にある画期的な化学反応を起こす反応器は、画期的であるが故に操作条件が厳しいものがありました。厳しい操作条件を採用するが故に反応器が爆発火災を起こす危険なしとは言えませんでした。

そこで「反応器の周囲に防爆壁を作る計画にしている」と申しでました。するとこれに対して社長から「それでは建設プロジェクトそのものを許可できない。防爆壁を不要とする反応器を設計してこい」と言われました。この社長は自己技術による石油化学プラントの設計に関して社内でも五人の一人に入るベテランでした。

―― これを受けた私は設計しなおしました。部下に命じて万が一の場合は、100気圧ある反応器の圧力を30秒間で大気圧にまで下げる装置を設計したのです。これにより「防爆壁」を作ることなくプラント建設は認可されました。

―― 三菱マテリアルさんが、事故調査委員会から「防爆壁をつくれ」と言われていることに関して、かつての私の会社のトップは賢明な方であったと今さらながら感服しております。

次回(10)においては、「防爆壁」なしの反応器に関して論を進めます。福島第一原発の例です。

投稿者: 田邉康雄 日時: 2014年07月23日 21:01 |

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