2010年11月15日にISO31000が発行された。私田邉康雄は、日本規格協会の対訳本を入手して精読した。精読中に感じたことを以下に連載して記述する。
なおこの内容は、すでにビジネスエデュケーションセンター株式会社の御依頼により、2010年5月24日、「News2u.net」へリリースした「田邉康雄のリスクマネジメントリポートNo.1」に略同じである。内容は以下の通り。
<ISOの形骸化(2)>
―― 今やISOは、一部の先進的企業を除いて形骸化しているといっても言い過ぎではない。なかでもISOの目玉商品である「内部監査」が完全に形骸化している。
即ち認証取得のために内部監査を形式的に実施しているにすぎない。その証拠に、ISO審査登録企業が、樹脂偽装、再生紙偽装、エコ偽装など枚挙の暇がない。
―― 認定という言葉には魔力がある。わが国は有史以来、いわゆる市民革命を成功させた例がなく、「お上に弱い」という民族的体質を有している。この体質がISOをして「お上の御意思」と勘違いさせた。
即ち審査機関による審査登録は「お上への登録」と誤認させたのだ。早い話が受審企業の中には、審査「員」のことを審査「官」と呼ぶところがある。
こうなるとISOの転落は早い。元来企業を守るためのISOであったものが、企業を振り回すISOになり下がってしまった。







