コンプライアンスの話を展開する前にコンプライアンス定義を明確にしつつあります。コンプライアンスは世間でとられている遵法に限定されず、もっと広い意味にとると前欄において説明し始めています。つづけます。
―― 船場吉兆の「料理再盛り付け」の話を例に上げています。
「何かおかしいな」
と思う。この視点が倫理です。
―― すでに述べました。
「あなた以外のすべての人が、あなたと同じことをやったとして、その集団内部においてまったく矛盾が発生しないとしたら、あなたは倫理的行動を取っている」と。
「船場吉兆がやっている。ではうちの店でもやろう」
と言って、焼鳥屋さん、おでん屋さん、焼肉屋さん、らーめん屋さん、うどん屋さん等が一斉に同じことを開始したとしましょう。世の中に矛盾は生じませんか。
―― 終戦時の一億総飢餓の時代ならば矛盾はなかったでしょうが、現在の世の中で、「うちの店でもやろう」が大流行したら大混乱です。即ち大きな矛盾が発生します。
この場合、法律を持出す前に結論が出てしまいます。これが私のいう「倫理が法律に優先」するという思想の根源です。







