日本カーリット(横浜)爆発火災事故に関連したこの連載を継続します。最近の大事故(三菱化学鹿島、三井化学下関、森田化学大阪、そして日本カーリット横浜)は、安全技術の伝承ができていないことに真の原因があると私は考えています。つづけます。
―― すでに述べてきましたが、「定年延長」「再雇用」に代わる第三の方式とは、技術者が自らの意思で個人事業主となって独立し、勤務していた企業から役務(技術伝承サービス)を受注する方式です。
―― この方式であれば、「先生」と呼ばれます。
しかしながら、「先生」と呼ばれるには、厳しい険しい登山道を登らなければなりません。
この険しい道を自らの意思で、この道を探して、そして登る人はめったにいません。そこで企業がその道を示唆する必要があります。
―― しかし「示唆」には企業リスクが伴います。即ち、示唆した以上は、この登山道を選んだ人に対して企業が御褒美を与えるものと、当該登山者は期待します。これが大きな企業リスクです。
―― この期待を放置しておくと、自己研鑽を積極的には心がけない人までが、安易にこの道を選び、途中で息切れがして挫折します。
そして挫折の責任を企業に転嫁します。責任を転嫁された企業は、安易な技術者にも「技術伝承サービス」を発注せざると得ない窮地に陥ります。これでは企業はやって行けません。
―― 第三の方式を実践した例を、拙著「生涯現役エンジニア」(丸善)の第四章「実例」生涯現役エンジニアにおいて紹介しました。
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