ISO14001環境目標設定(各階層)の説明のために再び日露戦争の日本海開戦を例にとります。
―― 旗艦三笠に座乗する連合艦隊司令長官東郷平八郎の目標は、バルチック艦隊を無傷でウラジオストックへ逃げ込ませないことです。そうなれば日本と大陸は遮断されて満州(現チャイナ東北部)の大山軍は孤立してしまいます。
―― 三笠艦長の目標は、司令長官の指示通りに後続する第一艦隊の敷島、富士、朝日、春日、日進を率いて正確な艦隊運動を展開して敵艦隊に砲撃を加え、命中弾を多く与えることです。そしてその訓練を重ねることです。
軍隊組織のことをよくは知らない私が比喩的に表現すると以下の通りになります――。
―― 砲撃部長の目標は、三笠が砲撃する敵艦をスワロフであると定めることです。日頃から砲撃訓練を重ねることです。
―― 同部距離測定課長の目標は、グラスゴー大学のバー教授とストラウト教授が発明した距離測定器をもちいて正確な距離を測定することです。
また砲撃手が放った砲弾の着弾状況を測定することです。測定係長の目標は部下を指揮して正確な距離を速やかに測定する訓練を重ねることです。
―― 同部砲撃指揮課長の目標は、敵艦スワロフの方向の横角を定めるとともに、弾道計算をすばやく実施して大砲の仰角を定め、砲塔中の砲撃手に伝えることです。
同課砲撃係長の目標は部下を指揮して砲弾を砲に充填し、定められた角度に対して速やかに発射する訓練を実施することです。
―― 同部砲撃課長の目標は、大砲の仰角と横角を指示されたとおりに設定して砲弾をその通りに速やかに発射することです。そして訓練を重ねることです。
―― 弾薬部長の目標は、砲撃部に対して求められた砲弾を求められた時間に求められた量を供給することです。
同部搬送課長の目標は、指示された量の砲弾を、指示された砲塔にたいして指示された時刻に届けることです。同課搬送係長の目標は課長の指示とおりに動けるよう日頃から部下を指揮して訓練を重ねることです。
―― このように原文の意味を具体的な比ゆ的表現を駆使しながら、弊社のISO内部監査(とくにISO14001内部監査)員養成のための社内研修においては審査員に対する主張(反論)のやり方を御一緒に考えていきます。







