ISO14001条項の中の4.3.1「環境側面」のb)の「後半」に関する事例紹介に関連して労働安全衛生マネジメントシステム規格OHSAS18001が制定される契機となった大事故を紹介しています。
前述した1974年6月の英国ICI(Flixborough)における年産7万トンのナイロン原料工場の爆発火災の原因は以下の通りであること(後の検証で)結論付けられました。
―― 数ヶ月前にシクロヘキサン空気酸化反応器の配管にクラックが入っていることが発見されました。そこで操業を継続するために、この配管を迂回するプレキシブル(ベロー)チューブによるバイパスラインが設けられました。
このベロー設置に際しては、安全確認や安全監督がなされていませんでした。ベロー設置に際して使用した配管設計図は工場の床に白いチョークで描かれたものだけしか存在しませんでした。後の検証では、このベローは安全操業に耐えるものではないことが結論づけられました。
―― ひと言でいうと、数ヶ月前に設置された「仮設配管」がいつのまにか「恒設配管」であると誤認されたまま数ヶ月間も操業を続けたものです。
象の鼻のようなフレキシブル配管(ベロー)にはシクロヘキサン空気酸化反応器やポンプの振動が伝わり、時間の経過とともに金属疲労を起こしたものであることは、この分野の経験があるエンジニアならだれでもすぐに想像がつきます。
私も同様のナイロン原料プラントの経験があります。このプラントの一部(シクロヘキサノール脱水素によるシクロヘキサノン製造工程)を設計しましたものでした。
―― こんな事例を考察しながら、弊社のISO内部監査(とくにISO14001内部監査)員養成のための社内研修においては審査員に対する主張(反論)のやり方を御一緒に考えていきます。







