三井化学の再生樹脂偽装に関して、ISO審査の枠組み(システム)が悪い例を紹介します。ただし架空の例としておきます。
―― TPMでコストダウンしよう。
と、思っておられる工場長さんは多いでしょう。これが落とし穴です。
ある化学品製造工場の例です――。
製造設備と製造方法を所管官庁に届け出ていました。工場では届け出た通りの設備と方法で製造しなければ法律に違反します。
届出の後、この工場でTPM活動を実施しました。ここで成分抽出剤を化学物質Aから化学物質Bに変更することが提案されました。
これがTPM大会で採用され、実行に移されました。だれにも悪意はありませんでした。抽出剤は製品には混入しないから構わないだろうとの考えでした。
―― 化学物質Bは毒性があるのではないか?
と、従業員の一人が感じました。しかしTPMでオーソライズした案件ですからそれを言い出すことはできませんでした。
思いあまった良心的なエンジニアの一人が、所管官庁に匿名で手紙をだしました。これを受けた調査員が工場を訪問し、法律違反が摘発されました。
―― この工場は環境ISOの認証登録をしていました。定期の継続審査を受けていました。しかし担当した優秀なISO審査員はこの事実に関して問題提起はできませんでした。審査システムが悪かったのです。







