三菱化学鹿島工場のエチレンプラント事故(2007年12月21日)に関して、私田辺コンサルタントは前回に続いて2007年問題との関連を述べています。
―― プラント設計に携わった設計エンジニアの「設計思想」が伝承されていない事例を数多く見かけます。
―― 私田辺コンサルタントは、ある大きな電気機器の素材を製造する化学工場(従業員1000名)の「安全診断」を依頼されました。3日間掛けて工場の屋上から地下室まで、つまり隅から隅まで診断しました。
―― 有機溶剤と合成樹脂を混合する容器(容積約5立方メートル)を見ました。ラプチャーディスク(緊急時破裂板)が容器の上部に設置されていました。
「どのくらいの圧力で破裂しますか?」と課長さんに聞きました。知らないとのことでした。第一そこにラ プチャーディスクが設置されていること自体を御存知ありませんでした。そこで設備担当者を呼んで確認しました。その担当者は図面と仕様書を見てやっと回答できました。
―― この工場を設計されたエンジニアの「設計思想」が伝承されていないものでした。しかしこのことに問題意識をもたれた工場長が、私に診断を依頼されたものでした。だから大変よろこんで下さいました。これを契機として、この工場では全員の見る目が変わりました。そしてその後も大きな事故がありません。







