日本経済新聞の記事(2008年1月11日朝刊)に賛同してISOの専門家、私田辺コンサルタントは「審査員の是正処置要求が甘い」と感じています。
「是正処置要求書を数多く発行してほしい」
これは当社がコンサルタントを引き受けた企業の社長が、ISO審査を受ける際に審査チームリーダーに求めたことばです。ISOを経営ツールとして大いに活用しようと考えている東証一部上場企業です。
実際、企業が欲しいものは改善の契機です――。
認証取得して日の浅い企業ならいざ知らず、十年も経過している企業においてはいまさら「内部監査」や「マネジメントレビュー」などの仕組み有無を審査してもらっても困ります。
そのような仕組みはとうの昔に卒業しています。それを毎年異なる審査員が入替わり立ちかわりやってきて、一から審査をするのです。高い審査料金を支払っているのにこれではペイしません。
―― オプザベーションは不要だ。
と、受審企業は考えています。
これに対して多くの審査員は手間のかかる検証を省いて、感じたことを文書で残します。これを「オブザベーション」といいます。日本語では観察事項です。
これが困りものです。短い審査時間でその企業のマネジメントシステムの「悪い点」や「良い点」が分かる訳がありません。これはノーサンキューなのです。
―― 分かる訳もないのですが、いやしくも審査員という名のつく人が残していった言葉は尊重しなければならないと担当者は受取ります。そして対応します。対応した結果、多くの場合はマネジメントシステムを悪化させます。







